不良債権とは、銀行が融資先の企業などから、きちんと返済してもらえなくなったお金を意味する。会社が倒産したり、経営不振におちいって返済の見込みが立たなくなった場合に、銀行は不良債権を抱え込むことになる。いうまでもなく、不良債権を抱えれば、銀行の経営状態は悪化するため、一刻も早くそれを処理してしまいたい。では、多額の不良債権を抱えた銀行はどうやって処理しているのだろうか。不良債権の処理方法には、大きく分けてふたつある。ひとつは、回収できないだろうと見越しておき、自行の資本金(自己資金)から引き落としてしまうという方法。この場合、あらかじめ危険な状況を想定でき、対策を立てやすくなるが、自己資本で穴埋めすることになり、銀行の自己資本比率が下がってしまう。自己資本比率は「格付け」などにも影響する重要な数字だ。しかも不良債権自体はそのまま残っているわけだから、放っておくとさらに大きくなる危険性もはらんでいる。もうひとつは、不良債権を銀行の債権リストから消してしまう「最終処理」という方法。この場合、返済できずにいた会社は倒産し、不良債権そのものがなくなるので、銀行にとっては再出発しやすいというメリットがある。ただし、貸したお金は戻ってこないから、そのぶんの損失は覚悟しなければならない。どちらの方法にしても、銀行の経営にとっては大きな痛手が生じる。不良債権を早く処理しないと、銀行は思うようにお金を融資できず、企業活動が停滞して景気はよくならない。そうかといって、不良債権の処理を急ぎすぎると銀行の経営にとって深刻なダメージとなる。けっきょくのところ、できるだけ不良債権を抱えないようにすることが、銀行にとって最善の道なのである。
ドルが国際通貨として使用されてきたのは、?取引における自由な交換性、?価値の安定、?使用・保有の利便性、?国際的な受領性などの性質が満たされてきたからである。?は、外国の居住者がドルの発行国である米国から為替管理上の制約を受けることなく、モノやサービスを購入できるという性質をいう。?は、米国の物価が比較的安定しているために、ドルの購買力が維持されるという性質である。?は、自由で国際的に開放されている金融・資本市場が存在するため、ドルを効率的に収益を生むドル建て資産に運用することができることをいい、?はドルによる支払いを誰もが拒否しないことをいう。ドルの受領性が満たされている理由としては、?から?の性質が満たされていることに加えて、米国の経済規模が大きいために、モノや資産の取引に占める米国のシェアが大きくなり、ドルが使用される地域が広いという点があげられる。
新しい国際通貨体制に移りますが、そのことは必ずしもドルが基軸通貨としての価値を直ちに失ったということではありません。世界が保有する金(ゴールド)は限られていますから、金に代わる通貨が、貿易決済のためにも外貨準備として保有するためにも、必要だからです。アメリカは凋落の過程にあるとはいえ、アメリカに代る強い国は存在しません。ドルの信用は結局アメリカの実力に基づきます。したがって、主要国の通貨が総フロート制になると、経済の発展力の強まってきた日本の円と西独のマルクも、注目を浴びるようになりました。しかし資本取引でも、公的準備の比率でもドルの比率は圧倒的でした。とはいえ国際金融市場でも、公的準備通貨としても、ドルのシェアは一貫して低下しています。
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